紫雲山乗光寺の歴史は古く、後鳥羽上皇の建保四年(1216)までさかのぼります。乗光寺は、出雲平野と日本海の恵みを得た自然に満ちた美しい町・島根県出雲市大社町にあります。
乗光寺の本堂には、堀江友聲(ほりえゆうせい)作の一対の襖絵「波に龍図(写真左下)」「唐人物図(写真右下)」があります。
天保13年(1842)から乗光寺に約1年間逗留され、これをご縁に描いていただきました。
とりわけ「波に龍図」は有名で、昭和56年に島根県立博物館(島根県松江市)、平成12年には『旧本陣記念館(島根県出雲市)』へ出品し、高い評価を受けました。
■堀江友聲(ほりえゆうせい)
1802〜1873(享和2〜明治6)
日本画家、大原郡大東町の生。
京都の絵師・海北家の養子となり、名を海北斎宮精一、字を斧巖、号を友聲といった。
海北家と養子縁組を解消し、諸国を遊歴する。
天保3年からは出雲地方で活躍し、嘉永5年には広瀬藩の藩士となる。
四条派風の花鳥を得意とし、極彩色の装飾的色彩で知られる。
▲乗光寺本堂にある左右で対の襖絵「波に龍図(写真左)」「唐人物図(写真右)」
※襖絵画像はクリックで拡大してご覧いただけます。